□12月4日(土)


わたしの恵みはあなたに十分です


コリント人への手紙第二12:1-10(9)

日毎の糧

 パウロは1節で「誇らずにはいられません。誇っても無益ですが、主の幻と啓示の話に入りましょう」と言います。そして自分のことを三人称で「キリストにある一人の人」と言い、十四年前に起った主の幻と啓示について話しています。それは「第三の天にまで引き上げられた」(2)ことと、「パラダイスに引き上げられ」(4)たことです。「第三の天」と「パラダイス」とは、同義語であり、神のおられる天を意味しています。彼は肉体のままであったのか、離れてであったのかは知りませんでしたが、そこに引き上げられて、言い表すこともできない神のことばを聞いたのです。このような素晴らしい啓示を体験したことを、パウロは誇ることも出来ましたが、彼はそうしませんでした。その啓示があまりにも素晴らしいために、彼について見ること、彼から聞いたこと以上に、だれかがパウロを過大に評価するといけないと思ったからです(6)。だから、パウロは、弱さ以外には誇りませんでした。

主がパウロの身体に一つのとげを与えられたのは、パウロが「その啓示のすばらしさのため高慢にならないように」するためでした。そのとげは、パウロを打つためのサタンの使いでした。具体的に何を指しているのかは書かれていませんが、パウロはそのとげを自分から去らせて下さるようにと、「三度」、主に願いました。「三度」というヘブル語表現は、彼が「絶え間なく、持続的に、繰り返して」祈ったことを意味しています。しかし主は、「わたしの恵みはあなたに十分である。わたしの力は弱さのうちに完全に現れるからである」(9)と言われました。この主のことばを聞いたパウロは、自分にある肉体のとげの意味を悟ったのか、キリストの力が自分をおおうために、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇ると言いました。私たちクリスチャンは、キリストのゆえに、弱さ、侮辱、苦悩、迫害、困難を喜ぶべきです。というのは、私たちが弱いときにこそ、私たちは強いからです。



適用:なぜ神様はとげを取り除いてくださらないのですか

一言:主の御恵みはあなたに十分だからです

【日ごとの糧】(daily bread)とは
【日ごとの糧】は個人的に、毎日欠かさず聖書を黙想し、生活と一体化するよう助ける案内書です。今日の御言葉を毎日黙想するためのQT教材です。
三ヶ月ごとに定期的に出版し、4年間で聖書全巻を学ぶことができるように編集されています。
教会の早朝祈り会、家庭礼拝、その他の集まりで今日の御言葉として活用されています。
特に、このような集まりで受けた御言葉の恵みを書いてお互いに発表すれば、聖徒の交わりと信仰の成長に大きな助けとなります。
弊宣教会は1968から【日ごとの糧】を出版しており、現在も複数のスタッフ(幹事、牧師)によって執筆され、3ヶ月ごとに定期的に出版しております。日本UBFの日ごとの糧は、英語・韓国語の日ごとの糧を元に翻訳・編集されたものです。

聖書別日ごとの糧