聖書別日ごとの糧   >>   サムエル記Ⅰ[2024]

2024年 05月 23日 (木)

サムエル記第一2:1-11(1)
私の角は主によって高く上がります

ハンナは、神様にサムエルをささげた後、被害者意識に陥りませんでした。かえって、彼女の心は喜びに満ち、神様をほめたたえました。彼女がほめたたえる神様はどんな方でしょうか。神様は聖なる方です。唯一の神様です。この神様の前では、人は横柄なことばを口にしてはいけません。神様は知恵の方です。全知全能の方です。私たちの行動をすべて知っておられます。また、神様の中では、逆転劇が起こることを告げています。強い者が弱くされ、弱い者が強くされます。自分を低くする者が高められ、高ぶる者が低められる、という聖書全体を貫く原則です。そして、「子だくさんの女が、打ちしおれてしまう」というのは、もちろんペニンナのことです。彼女の高ぶりは、ハンナに子が与えられたことによって打ち砕かれました。

次に、このような逆転劇が終わりの時にもメシアによって実現することをハンナは預言しています。イエス様は、十字架上で殺され、墓に葬られ、よみに下り、そしてよみがえられました。イエス様は貧しい方として来られ、それから天に上げられ、神の右の座に着く方とされました。主は、弱い者をちりから起こし、貧しい人を、あくたから引き上げ、高貴な者とともに座らせ、彼らに栄光の座を継がせます。まことに、地の柱は主のもの、その上に主は世界を据えられました。キリストにつく者も、主の足跡を歩みます。心を貧しくしている者が、将来、栄光の地位に着きます。主は聖徒たちの足を守られます。悪者どもは、闇の中に滅び失せます。人は、自分の能力によっては勝てません。聖徒たちに対する神の守りと、悪者に対する神のさばきが預言されています。かつてのハンナは砕かれた者であり、飢えた者でした。妊娠することができない女でした。しかし、神様は彼女を富ませ、高くしました。



祈り:愛する神様、かつて貧しかった私を救い、富ませてくださり感謝いたします。どんな低い状態にあっても全知全能の神様が私を守られていることを信じ、ほめたたたえることができるようお助けください。

一言:神様が高めてくださる



2024年 05月 24日 (金)

サムエル記第一2:12-36(30)
重んじる者、蔑む者

 エリの息子たちホフニとピネハスは、よこしまな者たちでした。彼らは当時のイスラエルの霊的状態を象徴しているような人物です。主を知らない人が、祭司の務めを行なっていました。これは悲劇です。救われていない人が教会を牧会しているようなものです。彼らは主に献げられるべき肉を、自分たちのものにしました。神様に脂肪を焼いて献げるべき肉を、そうする前に生のままで奪い取ることさえしました。彼らは主へのささげ物を侮りました。また、会見の天幕の入り口で仕えていた女たちと寝る悪も行いました。

年老いた祭司エリは、息子たちの罪を聞いて彼らを叱責しました。しかし、エリの罪は、主よりも自分の息子たちを大切にしてしまったことにあります。ヘブル12章には、子を親が懲らしめることについて書かれていますが、それをエリは怠っていたのです。自分の家族、伴侶、自分の教会など、自分たちのものを守ることを、主を恐れることより優先させてはいけません。神様はご自身を重んじる者を重んじ、ご自身を蔑む者を軽んじられます。神様を侮ったエリの家には、年寄りがいなくなる日が近づき、二人の息子ホフニとピネハスは一日のうちに死ぬようになります。神様は彼らを廃し、ご自身を重んじる「忠実な祭司」(35)を起こします。この「忠実な祭司」とは、サムエルを指しつつ、ダビデ王に忠実に仕えた祭司ツァドクのことでもあるかもしれません。しかし、究極的には、主イエス・キリストを指し示しています。神様は忠実な祭司としてイエス様を立てられました。イエス様は今、神の右におられ、大祭司として私たちのために執り成して下さっています(ヘブル7:27-8:2)。



祈り:私の中で間違っていると知りつつ放置している状況は、その罪に加担することであることを悟ります。どんな状況でも見過ごすことなく、まず神様を重んじ、大切にすることができるようお助けください。

一言:主が重んじてくださる


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