聖書別日ごとの糧   >>   歴代誌Ⅱ[2019]

2019年 09月 08日 (日)

歴代誌第二27:1-9(6)
主の前に、自分の道を確かなものとしたヨタム

 ヨタムは父ウジヤを継いで二十五歳でユダの王となり、すべて主の目の前にかなうことを行いました。彼は歴史の教訓を心に刻み、主の目にかなうべき行いをしようと努力しました。「主の宮の門を建てた。また、オフェルの城壁上に、多くのものを建てた。彼はユダの山地に町々を建て、森林地帯には城塞とやぐらを築いた」(3,4)とあるように、彼は敵が攻めてくることに備えて、城壁を丈夫に建てました。また、彼はアモン人の王との戦いで勝利し、数多くの貢物も受けました。このようにヨタムは勢力を増し加え、彼の王権は強固となりました。なぜこのようになったのでしょうか。それは、彼が、彼の神、主の前に、自分の道を確かなものとしたからです(6)。神様は、そんな彼を大いに祝福し、その国を強くしてくださったのです。
 ところが、民たちの場合はどうでしたか。2節には「民はなお滅びに向かっていた」とあります。それには、ヨタムにも責任があります。なぜなら、彼が高き所を取り除かなかったからです。それで民たちは、なおもそこでいけにえをささげたり、香をたいたりしていたわけです(列王第二15:35)。ヨタム自らは罪を犯していませんでしたが、民たちの生活の中に根ざしていた罪に対しては、積極的に戦おうとしませんでした。彼は戦いには勝って国を強くしたものの、偶像を完全に取り除かなかったことによって、民たちがなお滅びに向かっていることを防ぐことができなかったわけです。恐らくヨタムも民たちが滅びに向かうことを望んでなかったことでしょう。ところが結果として、彼は霊的・信仰的な面で民たちに影響を与えるような王とはなりませんでした。これを見ますと、民たちの心に根ざしている罪を取り除くことが、どれほど難しいのかが分かります。指導者一人の努力では限界があるでしょう。でも、民の罪と滅びを傍観することは、指導者として如何なものでしょうか。聖書はこう言っています。「あなたがたはまだ、罪と戦って、血を流すまで抵抗したことがありません」(ヘブル12:4)。


適用:あなたは、自分の道を確かなものとしていますか

一言:勢力を増し加えてくださる神様


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