聖書別日ごとの糧   >>   創世記[2008]

2008年 03月 06日 (木)

創世記49:1-28
祝福するヤコブ

 臨終を迎え、ヨセフは十二人の子どもたちを呼んで、彼らを祝福しました。ヤコブの長子はルベンでしたが、ヤコブは彼を霊的な継承者とはしませんでした。その次の次男シメオンと三男も、やはり霊的な継承者にはしませんでした。彼らはそれぞれ情欲と憤り、血気につまづいたからです。それでヤコブは四番目の息子であるユダを祝福しました。ユダは、その子孫から救い主が出てくると、預言しました。ユダも人間的にはこのような大きな霊的祝福を受けられる人ではありませんでした。彼はヨセフを妬み、奴隷として売った張本人です。また外国の女性と結婚し、嫁と不倫の関係を結びました。しかしユダは真実に悔い改めて変わり、新しい人になりました。これは神様の御業では、能力のある人より、悔い改めの信仰によって変えられた者が祝福され、用いられることを教えています。
 ヤコブはヨセフをひどく認めました。ヤコブが見る時、ヨセフは神様の助けによって大きな実を結んだ者であり、どんな逆境でも耐え忍ぶ力がありました。このようなヨセフの偉大さのみなもとは全能なる神様でした。ヤコブが個人的な感情で祝福したなら、ヨセフを最も大きく祝福したことでしょう。しかしヤコブは人情よりは神様の御旨の中で、一人一人にふさわしく祝福しました。ヤコブは本来自分を現そうとした人でしたが、神様の中で変えられた時、今は遠い未来を見て、子孫を祝福する祝福のみなもとになりました。

祈り:主よ!私が祝福だけを受けるのではなく、子孫に祝福を与える者になるように、助けてください。

一言:祝福を受ける者から、祝福する者へ



2008年 03月 07日 (金)

創世記49:29-50:26
約束を信じるヨセフ

 ヤコブは子どもたちを祝福した後、もう一度自分をカナンの地に葬って欲しいという遺言を残して、死にました。それでヨセフは父の遺言を守り、ヤコブをカナンの地に担いで行き、マクペラの畑地に葬りました。ところがヨセフは約束の地に対する父の信仰に見習って、自分が死んだ時にも、父と同じ遺言を残しました。「神は必ずあなたがたを顧みてくださるから、そのとき、あなたがたは私の遺体をここから携え上ってください。」(25)。ヨセフは自分は死んでも、神様はその約束どおりにイスラエルの子孫をカナンの地に導かれ、その地をくださることを信じました。この約束が彼のエジプトでの生活の力であり、望みでした。私たちに与えられた神様の御国に対する約束は、この地で生きて行く私たちの望みでもあります。
 ヤコブが死んだ後、兄たちは、自分たちがヨセフを売ったことに対する恐れに、再びさいなまれるようになりました。それでヨセフに訪ねて行き、父の遺言だと言って、自分たちの罪とあやまちを赦して欲しい、と言いました。ヨセフはこのような兄たちを見て、心が痛み、泣いてしまいました。「あなたがたは、私に悪を計りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとなさいました。それはきょうのようにして、多くの人々を生かしておくためでした。ですから、もう恐れることはありません。」(50:20-21a)。ヨセフは摂理を信じる信仰の光の中で、自分の人生を見たので、兄たちの罪を心から赦しました。その赦しは変わらないものです。私たちが悪を善に変えてくださる神様の摂理を信じるなら、私に悪を行なった者を寛大に赦し、愛することができます。

祈り:主よ!私が主の約束を信じ、この険しい世の中で望みのうちに住む者になるように、助けてください。

一言:約束を信じる信仰


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