聖書別日ごとの糧   >>   創世記[2020]

2020年 06月 01日 (月)

創世記39:1-12(9)
青年の情欲に打ち勝ったヨセフ

 ヨセフはエジプトへ連れて行かれ、ファラオの廷臣で侍従長のポティファルという人の奴隷になりました。ヨセフは奴隷になった自分の運命を思うと、とても辛かったでしょう。けれども、彼は絶望することなく、一生懸命に最善を尽くして働きました。主は、このような彼とともにおられ、彼のすることすべてを成功させてくださいました。これを見たポティファルはヨセフにその家を管理させ、自分の全財産の管理を彼に委ねたのです。 
 ところが、そんなヨセフに誘惑が襲いかかってきました。何と主人の妻が、体格も良く、顔立ちも美しかったヨセフに目をつけて、「一緒に寝ましょう」と毎日言い寄ったのです。しかしヨセフは彼女に「どうして、そのような大きな悪事をして、神に対して罪を犯すことができるでしょうか」(9)と言い、彼女の誘惑を退けたのです。その後もヨセフは、毎日近づいて来ては誘惑してくる彼女の声を聞き入れず、彼女のそばに寝ることも、一緒にいることもしませんでした。ある日、ヨセフが一人で仕事をしていると、又も彼女が現れてヨセフの上着をつかんで、「一緒に寝ましょう」と誘惑してきました。しかしヨセフはその上着を彼女の手に残したまま外へ逃げました。これはヨセフに、主人の恩を裏切ることも、神様に罪を犯すこともできない、という心と信仰があったからでしょう。
 青年であるヨセフが情欲の誘惑を退けることはやさしくありませんでした。しかし、彼は神様に選ばれた者としてのはっきりとしたアイデンティティ-を持っていました。自分を通して、いつかは自分の家族とイスラエルが救われるという自覚を持っていました。それで彼は、イエス様がサタンの誘惑に打ち勝ったように、情欲の誘惑に打ち勝って、家族と民を救う者として成長していったのです。


適用:情欲の誘惑がある時には、どうすればいいでしょうか

一言:神様の前で大きな罪である事を知って、逃げなさい



2020年 06月 02日 (火)

創世記39:13-23(23)
主が彼とともにおられ

 ポティファルは、ヨセフが自分を犯そうとしたという言葉を妻から聞いて、怒りに燃えました。彼はヨセフを捕らえ、王の囚人が監禁されている監獄に彼を入れました。ヨセフはエジプトに奴隷として売られましたが、今度は囚人にまでなりました。ヨセフは悔しくて胸がふさがる思いをしたことでしょう。しかし、ここにも神様の御旨があったのです。それは、彼が更に低くされることによって更に謙遜な人になり、それによって傷ついた人たちの苦しみを理解して仕えることができる器になることでした。ヨセフはそのような神様の御旨を信じていたからこそ、自分よりももっと辛い目にあっていた囚人たちの心を慰め、仕えることができたのでしょう。そして自分の問題を乗り越え、自分が置かれた場所で心と力を尽くして働くことができたのでしょう。
 また、神様がヨセフに溶鉱炉のような試練を与えられたのは、彼とともにおられる神様に出会えるように、という目的があったからです。主は、たとえヨセフが囚人の立場であろうとも、いつも彼とともにおられ、彼に恵みを施し、監獄の長の心にかなうようにされました。それによって監獄の長は、その監獄にいるすべての囚人をヨセフの手に委ね、そこで行われるすべてのことを管理するようにさせたのです。ヨセフは、何も干渉されることなく監獄でも自由に過ごせるようになりましたが、それは、主がヨセフとともにおられ、彼が何をしても、主がそれを成功させてくださったからです。神様はヨセフに置かれたご自身の計画を成し遂げようと、彼を厳しく訓練されたのです。


適用:苦難が続きますか

一言:苦難の中でもともにおられる神様


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