聖書別日ごとの糧   >>   サムエル記Ⅰ[2007]

2007年 08月 15日 (水)

Ⅰサムエル20:1-11
互いに信頼したダビデとヨナタン


Ⅰ.心の中の苦しみを話すダビデ(1-8)

 激しい気まぐれの持ち主サウルの追撃を受けながらダビデは、自分と死の間にはただ一歩のへだたりしかない、と言いました。なぜ何の罪もない自分を殺そうとするのか、やるせない気持ちでした。ダビデは苦しみを抱いてヨナタンを訪ねて行き、自分の心の中を話して助けを求めました。苦難の時、苦しい心情を話すことができる友がいることは、どれだけ幸いなことなのでしょうか。ダビデがこのような友を持つことができたのは、彼がヨナタンを信じていたからです。事実サウルが、ダビデを見れば殺せという命令を出していたので、誰も信じることができない状態でした。ましてやサウルの息子であるヨナタンを疑えば、きりがありません。しかしダビデはヨナタンの愛を信じました。友を信じ、彼に向けて心を開かなければ、友を得ることができません。

Ⅱ.ダビデを慰めるヨナタン(9-11)

 ヨナタンは自分を訪ねて来たダビデに、彼の心の願いを尋ねました。そして父親の本心を把握して知らせると約束しました。それだけではなく、ヨナタンはダビデとともに野原に出て彼を慰めました。死の危険の中にいるダビデに、ヨナタンの愛はどれだけ大きな力と慰めになったのでしょうか。彼らの友情は神様の中で結ばれた契約の上に堅く建てられた真実な愛でした(18:3)。私たちにもこのような友がいます(ヨハ15:15)。友であるイエス様はいつも私たちのそばにおられます。イエス様は変わることのない私の友となられます。


祈り:主よ!主は私の本当の友です。私の心の中にある苦しい問題を主の前に持ち出します。

一言:本当の私の友、イエス様



2007年 08月 16日 (木)

Ⅰサムエル20:12-23
ダビデを祝福したヨナタン


Ⅰ.ダビデのために祈るヨナタン

 ヨナタンは父サウルの本心を探り、それが良いことでも悪いことでも、ダビデに知らせると約束します。また「主がダビデの敵に血の責めを問われるように。」と言って、ダビデを祝福します(16)。ヨナタンはいつかダビデが勝利することを信じ、その時には自分とその家に恵みを施してくれるように、と頼みます。人の側から見ると、ヨナタンにとってダビデは父の敵であり、また政敵でした。そして結局はダビデが勝利することを知っていました。それでも彼がどのようにしてダビデを取り除かずに、むしろダビデがよくなるように祝福することができたのでしょうか。それは一言で言えば、ダビデを神様の側から見たからです。彼は神様がダビデと共におられることを見て、彼を通して救いの御業を成しておられることを見ました。それで彼は自分よりもりっぱなダビデを妬むことより、愛し助けることができました。神様を愛し、神様の主権を認める人だけが、自尊心と感情を克服し、本当の愛を施すことができます。

Ⅱ.もう一度ダビデに誓ったヨナタン(17-23)

 ヨナタンはダビデを生かすために、具体的な計画を立てました。そして互いに誓いました。「私とあなたが交わしたことばについては、主が私とあなたとの間の永遠の証人です。」(23)。彼らの間には神様がおられることで、彼らの友情は永遠なものです。


祈り:主よ!私が自分よりりっぱな人を認め学ぶことより、ねたみの心が湧き上がってきます。憐れんでください。

一言:ねたみより祝福を



2007年 08月 17日 (金)

Ⅰサムエル20:24-42
ダビデを見送るヨナタン


Ⅰ.ダビデのために悲しむヨナタン(24-34)

 ヨナタンは、ダビデを殺そうとすることが父王の本心であることを、知るようになりました。今ダビデとヨナタンは仕方なく別れるしかありませんでした。一方サウルは、ヨナタンがダビデを逃がそうとすることに眉をひそめ、怒髪天をつきました。自分の息子にあらゆる毒舌で呪い、自分の言うことを聞かなかったということで槍を投げて殺そうとしました。このようなサウルを見てヨナタンはひどく怒り、食事もせずに悲しみました。それは父が自分を殺そうとしたからではありませんでした。父が王として罪のない者を殺そうとし、彼の愛するダビデを侮辱したからでした。ヨナタンは神様を愛していたので、不義の父よりは、神様を愛する信仰の友ダビデをもっと愛しました。

Ⅱ.ダビデを見送るヨナタン(35-42)

 ヨナタンは約束どおりダビデを尋ね、サウルの本心を知らせます。そして密かな所で最後に離別の情を交わします。ダビデはヨナタンの熱い愛に感激して、さらに涙を流しました。彼らは神様の御名によって永遠の約束を交わしました(42)。彼らは、たとえからだは離れていても、彼らと子孫の間に永遠にともにいることを信じました。神様はヨナタンを通して油を注がれたダビデのいのちを守られました。また彼らの愛を通して、一触即発の内戦の渦の中に巻き込まれる寸前のイスラエルは、義と愛の上に立つようになりました。


祈り:主よ!私たちの中で互いに尊く思う愛の同労を通して、美しい主の御業が成し遂げられるように助けてください。

一言:愛の同労


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