聖書別日ごとの糧   >>   サムエル記Ⅰ[2018]

2018年 05月 13日 (日)

サムエル記第一 23:1-14(5)
ケイラの住民を救ったダビデ

 ところが、予想通り、サウルはダビデを捕らえようと下って来ました。その時、ダビデは再び神様のところに行って、祈りました。ケイラを滅ぼしに来たサウルに、命の恩人であるはずのダビデを住民たちが引き渡すかどうかを尋ねました。神様の答えは、ダビデが最も聞きたくないものでした。サウルは攻めて来て、ケイラはダビデを引き渡す、と神様は話されました。恩をあだで返すケイラの住民のことを考えると、ダビデは人間不信に陥ったことでしょう。せっかく上手く隠れていたのに、出てきてしまったためにサウルの追撃を受けるようになったと言う部下たちの恨みも買わなかったことでしょう。しかし、ダビデはこれを通して、人間を更に深く理解できるようになったはずです。人は目の前の問題を解決しようとするあまり、正しくない方法を取ってしまうことがあるということ、生きるために、そのような行動に出ることもあるということ。人は信仰の対象ではなく、ただ愛と忍耐の対象であることを悟ったことでしょう。指導者は、たとえ自分の善が悪いほうに働いたとしても、悪によってではなく、善で悪に打ち勝たなければなりません。

適用:人の要求を優先させますか

一言:神様の御旨を優先させよう



2018年 05月 14日 (月)

サムエル記第一 23:15-29(27,28)
ダビデを追うのをやめたサウル

 その時、ジフの人びとが、ダビデの潜んでいる所をサウルに知らせました。サウルは、今度こそ失敗しないようにと慎重に情報収集してからダビデを探しに出ました。ところが、彼らが訪ねて来たことを、誰かがダビデに知らせました。それで、ダビデがその場を離れましたが、すぐに後からサウルが追って来ました。しかし、サウルたちは山の一方の側に行き、ダビデとその部下たちは山の他の側に進んで行きました。生と死は、山のわずかな境で分かれていましたが、サウルは自分の知恵でその距離を縮めることができませんでした。そして、ペリシテ人が攻めて来ているとの知らせを受けたことで、ダビデを目の前にしながら、サウロはどうすることも出来ず、退かなければなりませんでした。
 狭いユダの地では、ダビデはふくろの中のねずみのような存在でした。しかし、神様は彼を徹底的に守ってくださいました。危機の瞬間ごとに、信仰の人を遣わしたり、国家的な災いによってサウルから守ってくださったりしました。訓練の時には、損ばかりが見えるかもしれませんが、助けて下さる神様の手も多く見られるでしょう。これらを経験した指導者は、今後どんな絶体絶命の時にあっても、神様の助けの御手があることを信じ、大胆に進み出ることができます。

適用:危機の瞬間に処せられていますか

一言:神様が助けてくださる


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