Ⅰ．なぜ悪者どもが生きながらえ(1-16)
　ヨブの友だちは、頭では神様を理解し、ヨブが苦しみをうけるのは、「悪を行なったからだ。」と主張しました。それで、ヨブは反論しました。現実を見ると、悪者はよく食べ、よく過ごし、その力は大きなものです(7)。また、彼らの家は平和で恐れがなく、神様のさばきが臨まれません。彼らの子どもたちはタンバリンと立琴に合わせて歌い、踊り楽しみます。悪者が、この世で繁栄するのは、彼らの良い行ないによるのではありません。このようにヨブが苦しみを受けるのも、ヨブの悪い行ないによるのではありません。
Ⅱ．神様がそのわざわいをたくわえておられる(17-34)
　悪者たちが、この世で、すぐにさばきを受けないのは、神様が彼らのわざわいをたくわえておられるからです。神様は、彼らの罪をその子どもたちに報いたり、彼自身が報いを受けて思い知らされたりされます(19)。彼らはつかの間に、この世で栄える生活をしていて、自分も知らないうちに、突然地獄に落ちます。彼らが、この世で、あらゆる悪を行なって、快楽と富と栄誉を受けようとしますが、死の前では、何の痕跡も残さないまま、消えて行きます。それで私たちは、悪者たちがこの世で成功している姿を見ても、「うらやましい」とは思いません。義人が苦しみを受ける時も、悲しんだり、力を落としたりしません。なぜなら生きておられる義の神様が、悪の代価に報いられることを信じているからです。また、信仰によって生きる者たちに賞をくださる方であること、を信じているからです。

祈り：主よ！悪者の栄えをうらやましいとは思わず、義人の苦しみに力を落とさず、最後まで信仰によって生きることができるように、助けてください。

一言：義人も苦しみを受ける