聖書別日ごとの糧   >>   マタイ[2015]

2015年 05月 15日 (金)

マタイ9:1-13
罪人を招くために来られたイエス様

 イエス様がご自分の町に帰られると、人々が中風の人を床に寝かせたままで、みもとに運んで来ました。イエス様は彼らの信仰をご覧になり、中風の人に言われました。「子よ。しっかりしなさい。あなたの罪は赦された。」これを聞いた律法学者たちは、心の中で言いました。「この人は神をけがしている。」しかし、イエス様は地上で罪を赦す権威を持っておられます。そこで、そのことを知らせるために、中風の人に言われました。「起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」すると、彼は起きて家に帰りました。
 イエス様はそこを去って道を通りながら、収税所にすわっているマタイという人をご覧になって、言いました。「わたしについて来なさい。」(9)。イエス様の御声を聞いたマタイはすぐに立ち上がって、イエス様に従いました。当時、取税人は遊女とならんで、罪人の代表でした。それで誰にも相手にされず、疎外されていました。ところが、イエス様はこの取税人マタイを弟子として召してくださいました。イエス様の自分に対する恵みがあまりにも大きかったので、マタイは自分の仲間や罪人を呼んで、宴会を開きました。
 イエス様やその弟子たちも、彼らと一緒に食卓に着いていました。すると、これを見たパリサイ人たちはイエス様の弟子たちに言いました。「なぜ、あなたがたの先生は、取税人や罪人といっしょに食事をするのですか。」イエス様はこれを聞いて言われました。「医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です。・・・わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです。」イエス様は罪人を招くために、この地に来られました。それで誰であっても、恥ずかしがらずに、ありのままの姿でイエス様の御前に出て行きましょう。

祈り:主よ!この時間、罪と咎でおおわれている私を招いてくださる主に感謝します。ありのままの姿で出て行きますので、受け入れてください。

一言:罪人を招くために来られたイエス様



2015年 05月 16日 (土)

マタイ9:14-17
新しいぶどう酒は新しい皮袋に

 バプテスマのヨハネの弟子たちはイエス様に、「なぜ、あなたの弟子たちは断食しないのですか。」と尋ねました。彼らは、断食を敬虔な生活の大事な要素として、考えていました。
 イエス様はこのような彼らに尋ねられました。「花婿につき添う友だちは、花婿がいっしょにいる間は、どうして悲しんだりできましょう。」当時、敬虔な人であっても、断食する日に、婚礼の宴会では断食しません。よく食べて、花婿と共に喜びました。イエス様は、婚礼の宴会の席の花婿のような方です。信仰生活は、このイエス様と共にいる生活です。信仰生活は、敬虔な苦行ではなく、罪を贖うために来られたイエス様を受け入れ、その方と共に罪の喜びを受ける生活です。婚礼の宴会のように、喜びが満ち溢れる生活です。
 イエス様は、バプテスマのヨハネの弟子たちが受け継いだ伝統と律法によって、考えが堅くなり、彼らの生活に神様の喜びがないことを知っておられました。それで彼らを教えられました。「新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れなさい。」(16,17)。新しいぶどう酒は古いぶどう酒とは違い、発酵する力があります。それで、新しいぶどう酒を古い皮袋のような伸縮性のない袋に入れると、破れてしまいます。それで皮袋も捨て、新しいぶどう酒も捨てることになります。イエス様の福音は新しいぶどう酒のようです。人を変え、生命力が満ち溢れる人生を生きるようにする力があります。それで、イエス様の福音を受け入れるためには、私たちは「新しい皮袋」にならなければなりません。古い考え、古い生活を捨てなければなりません。

祈り:主よ!私が傲慢と欲望によって、古い皮袋になってしまいました。私が新しい心で、主の福音を受け入れるように助けてください。

一言:新しい皮袋になろう



2015年 05月 17日 (日)

マタイ9:18-26
死んだ少女を生き返らせたイエス様

Ⅰ.あなたの信仰があなたを救ったのです(18-22)
 ひとりの会堂管理者がイエス様のところに来て、死んだ自分の娘を生き返らせてください、と願い求めました。彼は、イエス様の力を信じていたので、体面を捨てて、イエス様にしがみつきました。イエス様は、彼の信仰と切なる心を受け入れられ、管理者の家に向かいました。ところが、管理者の家に行く途中で、十二年の間長血をわずらっている女がイエス様のうしろに来て、イエス様の着物のふさにさわりました。長血は婦人病の一つで、当時は不治の病でした。しかし、この女はイエス様の着物のふさでもさわることができれば、救われると、「心から」信じました。女は管理者とは違って、イエス様の前に出て行き求めることはできませんでした。しかし彼女の心で、イエス様を信じました。イエス様は彼女に言われました。「娘よ。しっかりしなさい。あなたの信仰があなたを直したのです。」女はその時から全く直りました。
Ⅱ.この子は死んだのではない。眠っているのです(23-26)
 管理者の娘は死にました。人々は悲しみ、泣いていました。ところが、イエス様は言われました。「この子は死んだのではない。眠っているのです。」そして、あざ笑っている人々をみな外に出した後、少女の手を取って、生かされました。イエス様には、治せない病がありません。また、イエス様は、死んでしまった人までも生き返らせることができます。イエス様を信じる者には、絶望もなく、死もありません。

祈り:主よ!私が死んだ者をも生き返らせる主を信じます。私がこの主を信じ、恐れることなく、主の道を歩むようにしてください。

一言:イエス様の中には、絶望も死もない



2015年 05月 18日 (月)

マタイ9:27-34
ふたりの盲人の目を開いてくださったイエス様

 イエス様が道を通って行かれると、ふたりの盲人が大声をあげ、イエス様に助けを求めました。「ダビデの子よ。私たちをあわれんでください。」一度や二度ではなく、イエス様が聞いてくださるまで何度も叫び続けました。彼らはあきらめることなく、叫びながらイエス様について行きました。イエス様が家に入られると、その盲人たちはイエス様のみもとにやって来ました。イエス様は彼らに尋ねられました。「わたしにそんなことができると信じるのか。」すると彼らは答えました。「そうです。主よ。」そこで、イエス様は彼らの目にさわって言われました。「あなた方の信仰のとおりになれ。」(29)。すると、二人の盲人の目が開け、見えるようになりました。イエス様は、「決してだれにも知られないように気をつけなさい。」と厳しく戒められました。ところが、彼らは出て行って、イエス様のことをその地方全体に言いふらしました。すると、悪霊につかれたおしが、みもとに連れて来られました。悪霊が追い出されると、そのおしはものを言いました。群衆は驚いて言いました。「こんなことは、イスラエルでいまだかつて見たことがない。」
 イエス様は私たちの信仰を通して、働かれます。信仰があれば、イエス様の憐れみを受け、新しい生活を始めることができます。

祈り:主よ!私に信仰がある時、主は癒し、働いてくださることを信じます。私が力ある主を心から信じて、出て行きます。助けてください。

一言:あなたの信仰のとおりになれ



2015年 05月 19日 (火)

マタイ9:35-10:15
十二使徒を遣わされたイエス様

 イエス様は、すべての町や村を巡って、会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直されました。また、群衆をご覧になり、羊飼いのいない羊のように弱り果てて倒れている彼らをかわいそうに思いました。その時、イエス様は弟子たちに言われました。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫の主に、収穫のために働き手を送ってくださるように祈りなさい。」(37,38)。
 そこで、イエス様は十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊どもを制する権威をお授けになりました。霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直すためでした(10:1)。イエス様は彼らを遣わされる時、このように命じられました。「異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤ人の町にはいってはいけません。イスラエルの家の滅びた羊のところに行きなさい。」(4,5)。イエス様は、遠くにいる人よりも、自分の近くにいる人を助けるように、と言われました。彼らに、「天の御国が近づいた。」と宣べ伝えるように、命じられました。
 伝道旅行に行く際、何も持たずに行くように、と言われました。一つの所にとどまり、そこを拠点で働くように、と言われました。その家にはいるときには、平安を祈るあいさつをするように、と言われました。イエス様は、弟子たちが神様だけに頼るように、と教えられたのです。反面、彼らを入れない人々に対しては、はっきりとした態度を示すように、と言われました。

祈り:主よ!私を主の御業に用いてくださり感謝します。家族や友人、親戚たち、キャンパスの学生たちに、天の福音を伝え、生かすように導いてください。

一言:天の御国が近づいた


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