聖書別日ごとの糧   >>   ルカ[2020]

2020年 07月 03日 (金)

ルカの福音書 16:1-18(9)
 不正の富で、自分のために友をつくりなさい

 イエス様は、財産をどのように使うべきかを弟子たちに教えるために、一つの例えを話されました。ある金持ちに一人の管理人がいましたが、この管理人が主人の財産を無駄遣いしているという訴えがなされました。それで主人は、彼から管理の仕事を取り上げようとしました。管理人は、これからどうやって食べていこうかと悩んだ末、主人の債務者たちを一人ひとり呼んで、彼らの債務を減らす文書を書かせました。彼の行為は文書偽造にあたる罪でした。ところが、主人はその不正な管理人が賢い行動をしたとほめました。主人が彼の行動をほめたのは、彼が他人の財産で自分の未来を準備したからでした。
 イエス様は弟子たちに、「不正の富で、自分のために友をつくりなさい」(9)と言われます。ここで、「不正の富」とはこの世にある富のことです。私たちがこの世で持っている富は永遠ではありません。しかし、この富をもって人々を助け、生かすことに用いる人は、いつかその友の助けを受けることができます。それだけではありません。神様はそんな私たちに神様の御国と永遠のいのちを与えてくださいます。なぜなら、富をもって人を助け、人を生かすことが、神様の御国にふさわしいからです。財産をどのように使うのかによって、その人が神様に仕えるのか、この世の富に仕えているのかがわかります。自分のためだけに財産を使う人は、この世の富に仕える人です。しかし、財産とは神様が自分に預けられたものであることを悟って、その財産で助けが必要な人を助ける人は、神様に仕える人なのです。


適用:富をどこに使いますか

一言:友をつくりなさい



2020年 07月 04日 (土)

ルカの福音書 16:19-31(24)
 私はこの炎の中で苦しくてたまりません

 ある金持ちがいました。紫の衣や柔らかい亜麻布を着て、毎日贅沢に遊び暮らしていました。彼がどれほどの金持ちだったのかがよくわかります。反面、金持ちの門前にいたラザロという物乞いは、金持ちの食卓から落ちる物で、腹を満たしたいと思っていました。また、彼はできものだらけの病にかかっていて、彼のできものを犬たちがやって来ては、なめていました。しばらくして、この貧しいラザロは死に、御使いたちによってアブラハムの懐に連れて行かれました。金持ちも死にました。金持ちは、よみの炎の中で、あまりの苦しみに、ラザロを送ってくださり、その指先を水に浸して自分の舌を冷やすようにしてほしいとアブラハムに頼みました。すると、アブラハムは金持ちに思い出すべきことがあると言いました。
 彼が思い出すべきこととは何でしょうか。人は死ぬという事実です。金持ちと貧しいラザロの共通点は、どちらも死ぬということです。この世でどんな人生を生きたとしてもいつかは必ず死にます。そして、死後は、この世での人生とは全く違います。この世でどんなに豪華に生きていたとしても、死後も同じように生きることはできません。むしろ、苦しむことがあります。パラダイス(天国)とハデス(よみ/地獄)の間には、大きな淵があり、渡ることが出来ず、越えて来ることもできません。死んだ後には運命を永遠に変えることが出来ません。金持ちは自分の五人の兄弟たちが心配になりました。金持ちはアブラハムにラザロを送って自分の兄弟たちがこの苦しい場所に来ることがないように警告してくださいと頼みました。これに対してアブラハムはモ-セと預言者の言うことを聞くがよいと言いました。死んで生き返る奇跡よりも、モ-セと預言者たちが記録した聖書がもっと重要であるという意味です。聖書の御言葉を聞いて悔い改めないなら、永遠のよみの苦しみを受けることを覚えなければなりません。


適用:よみの苦しみを考えてみましたか

一言:生きているうちに御言葉をよく聞きましょう


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