聖書別日ごとの糧   >>   使徒の働き[2012]

2012年 12月 03日 (月)

使徒16:1-10
この幻を見た時

Ⅰ.テモテに割礼を受けさせたパウロ(1-5)
 パウロがルステラでテモテに出会いましたが、彼の母親は信者であるユダヤ人の婦人で、父親はギリシヤ人でした。それだけではなく、彼は教会の兄弟たちの間で評判の良い人でした。パウロは彼に割礼を受けさせましたが、それはユダヤ人たちを得るためでした。パウロは、聖書の観点から見ると、割礼が救いの絶対条件にはならないことを知っていましたが、信仰の徳を高めるために、自分のこだわりに執着しませんでした。
Ⅱ.幻を見たパウロ(6-10)
 パウロとその同労者たちはフルギヤ・ガラテヤ、ムシヤを経て、トロアスの近くまで行くようになりました。そこは小アジヤ地域でしたが、パウロとその同労者たちはそこに定着して、福音を伝えようとしました。しかし聖霊は、そこで御言葉を伝えることができないように、と止められました。彼らはムシヤからビテニヤに行こうと苦労しましたが、イエス様の御霊がそれをお許しになりませんでした。彼らはトロアスに下って行きましたが、その夜、パウロは幻を見ました。幻の中で、一人のマケドニヤ人が彼の前に立って、「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください。」と懇願しました(9)。パウロがこの幻を見た時、ただちにマケドニヤに出かけることにしましたが、それは、神様が彼らを招いて、彼らに福音を宣べさせられるのだ、と確信したからです(10)。彼は自分の計画に縛られずに、神様の指示に従いました。

祈り:主よ!私が、人々に対する信仰の徳を高め、神様に対しては従順の人になることを願っています。

一言:自分のこだわりより、神様の御旨を



2012年 12月 04日 (火)

使徒16:11-18
ひとりの女が聞いていたが

Ⅰ.神様を敬うルデヤ(11-15)
 パウロの一行は、大きな幻を見た後、トロアスから船に乗り、サモトラケに直航して、翌日ネアポリスに着き、そこからピリピに行きました。ピリピはマケドニヤ地方の第一の町であり、ローマの植民地でした。数日後、安息日に彼らは祈りの場所を探して行くうちに、川岸に集まっていた女たちに福音を伝えるようになりましたが、そこにルデヤという女がいました。彼女は紫布の商人で、神様を敬う人でした。主が彼女の心を開かれたことで、彼女は、パウロが伝える福音に耳を傾けて聞くようになり、ついには、彼女とその家族の者がみな、バプテスマを受けるようになりました。彼女とその家族はピリピ開拓の御業に尊く用いられるようになりました。ヨーロッパの福音化は歴史的な出来事ですが、この御業は一人の女性の救いから始まりました。
Ⅱ.悪霊につかれた女奴隷(16-18)
 ある日、彼らが祈り場に行く途中で、占いの霊につかれた女奴隷に出会いましたが、彼女は占いをして、主人たちに多くの利益を得させていました。ところが、彼女はパウロのあとについて来て、「この人たちは、いと高き神のしもべたちで、救いの道をあなたがたに宣べ伝えている人たちです。」と叫び続けました。パウロは困り果てて、その霊に、「イエス・キリストの御名によって命じる。この女から出て行け。」と言うと、即座に霊は出て行きました。悪霊につかれた一人がいのちを得ることで、ピリピ開拓の御業は続きました。

祈り:主よ!開拓の御業は一人から始まることを学びます。私が一人を尊く思い、生かすのに力を入れられるように、助けてください。

一言:一人を



2012年 12月 05日 (水)

使徒16:19-40
イエスを信じなさい

Ⅰ.看守に福音を伝えたパウロ(19-35)
 悪霊につかれた女奴隷が救いを受けるようになると、その女奴隷を利用してお金儲けをしていた主人たちは多くの損害を受けるようになりました。彼らは、「パウロとシラスが社会をかき乱した」と言って、告白しました。パウロとシラスは多くむちで打たれ、牢に入れられました。しかし彼らは一晩中祈り、神様を賛美しました。その時、突然大地震が起こって、獄舎の土台が揺れ動きました。たちまちとびらが全部あいて、囚人たちの鎖が解けてしまいました。目を覚ました看守は、牢のとびらがあいているのを見て、囚人たちが逃げてしまったものと思い、ひどい罰を受けることを恐れ、剣を抜いて自殺しようとしました。その時、パウロがそれを止めました。「自害してはいけない。私たちはみなここにいる。」看守はひれ伏して聞きました。「救わるためには、何をしなければなりませんか。」パウロは答えました。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。」(31)。そして、彼とその家の者全部に主のことばを語りました。彼らはみな神様を信じ、ひどく喜びました。パウロは、緊迫した状況の中でも、自分を生かそうとすることより、他の人を助けようとしました。主イエス・キリストを伝え、救いの御業を成し遂げました。
Ⅱ.ローマの市民権を主張するパウロ(36-40)
 ピリピの警吏たちは晩に起きた出来事を聞いて、密かにパウロを解こうとしましたが、パウロは、自分がローマの市民権を持っていることを明かし、公開的に謝罪することを求めました。彼はピリピで自由に福音を伝えようと、自分の正当な権利を主張しました。

祈り:主よ!私がどんな状況の中でも、一人にイエス様を信じさせることで、救いの御業を成し遂げる良い牧者になるように、助けてください。

一言:イエスを信じなさい


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