聖書別日ごとの糧   >>   使徒の働き[2019]

2019年 08月 04日 (日)

使徒の働き14:1-18(15)
生ける神様に立ち返るように

 イコニオムで、ユダヤ人とギリシャ人の大勢の人が信じる御業が起こりました。すると、信じようとしないユダヤ人たちは、異邦人たちをそそのかして、悪意を抱かせました。彼らはパウロとバルナバを侮辱し、石で打とうとしました。福音に敵対する人々は、あらゆる手段を講じて迫害します。使徒たちはそれを避けて、ルステラとデルベで福音を伝えていました。
 ルステラには、足のきかない、生まれてからこのかた、歩いたことのない人がいました。彼に、救いを受けるほどの信仰があるのを見た使徒パウロが大きな声で、「自分の足で、まっすぐ立ちなさい。」と言うと、その人は立って歩きました。これを見た群衆は非常に驚いて、「神々が人間の姿をとって、私たちのところにお降りになったのだ」と叫びました。神々の名前にちなんで、バルナバを「ゼウス」と呼び、パウロを「ヘルメス」と呼びました。また、神殿の祭司が、牛と花飾りを携え、群衆と一緒にいけにえを捧げようとさえしました。二人の使徒はこのような状況を見て、衣を裂きました。これは、偶像崇拝に病んだ人々に向けられた悲しみと霊的な怒りの現れです。いけにえをささげようとする彼らに、自分たちは神ではなく、皆さんと同じ人間である、と強調しました。そうしながら、福音を伝える理由を話しました。使徒たちが福音を伝えるのは、人々がむなしい偶像崇拝を捨てて、天と地と、その中に万物をお造りになった創造主の神様、生きておられる神様に立ち返らせるためです。創造主の神様だけが、唯一の真の礼拝の対象です。偶像は人が作ったものにすぎません。石と木には、いのちがありません。私たちを助けることもできません。そこには、救いがありません。偶像に仕えることは、むなしく、愚かなことです。今日、神様の代わりに、むなしい偶像に仕えている人々が多くいます。お金、名誉、権力、出世、人すなわち親や、異性の友達などを偶像として仕えています。むなしいものを捨てて、創造主である神様に立ち返られなければなりません。福音は、むなしい偶像を捨てて、神様に立ち返らせてくれます。私たちが福音を伝えるのは、まさにそのためです。


適用:福音を伝える理由は何ですか

一言:神様に立ち返らせるため



2019年 08月 05日 (月)

使徒の働き14:19-28(22)
この信仰にしっかりとどまるように勧め

 ルステラの偶像崇拝を正したパウロとバルナバに、再び試練が訪れました。ユダヤ人たちがアンテオケとイコニオムからやって来て、群衆を抱き込みました。群衆は、石でパウロを打った後、死んだものと思って、町の外に引きずり出しました。しかし、その翌日、パウロとバルナバは立ち上がって、デルベに行って、福音を伝え、多くの人を弟子としました。彼らには信仰に基づいた「おきあがりこぼし」の精神がありました。迫害があるにも関わらず、また立ち上がり、ほかの地域に行って、福音を伝えました。こうして、一次宣教旅行を終えました。
 アンテオケに戻る時、それまで福音を伝えて来た地域を再び訪問しました。迫害された所は、二度と行きたくないはずです。しかし、苦難を覚悟して再訪問するのは、弟子たちの心を固くするためでした。事実、彼らは、使徒パウロから福音を聞いて、弟子になりましたが、まだ幼い信仰でした。当時、ユダヤの立法主義、各種の偶像崇拝、ギリシャ哲学などは、幼い彼らの信仰に悪影響を及ぼす恐れがありました。パウロは、彼らに、「この信仰にしっかりととどまっているように」と勧め、信仰の中心を固く守るように助けました。パウロは、霊的に幼い彼らが揺れ動かされないように、助けました。一度信じたからと言って、終わりではありません。信仰が堅固なものとなり、成長していくことが大切です。そのためには、「この信仰」にしっかりとどまっていなければなりません。使徒たちには、同時に、苦難に対する覚悟も植えつけました。神様の御国に入るためには、多くの苦しみを経なければならない、と教えました。イエス様に従うことは、最も平安で喜びに満ちた道ではありますが、もし苦難の覚悟なしにイエス様に従うのなら、苦難の時に崩れ落ちます。使徒たちは、教会ごとに長老たちを選び、教会に仕えさせました。最終的には、聖徒たちを主にゆだね、アンテオケに帰って行きました。そしてそこでは、宣教の御業を報告しました。自分たちの業績を見せて誇るのではなく、神様が共におられたすべてのことと、異邦人たちに信仰の門が開かれたこととを報告しました。人が現れず神様が現れることが、模範的な宣教報告です。


適用:苦難の時に、信仰は弱くなりますか

一言:この信仰にしっかりとどまりなさい


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