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2019年 08月 08日 (木)

使徒の働き16:1-15(9)
マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください

 パウロは御言葉を伝えた町々にもう一度行って、兄弟たちを訪問しました(15:36)。ルステラではテモテを同労者として得て、諸教会を堅固にしていきました。その後、パウロの一行はフルギヤ・ガラテヤを経て、ムシヤに着きました。ムシヤはアジヤ(トルコ)の西側の地方です。パウロは後ろに回り、ビテニヤに行こうとしましたが、イエス様の御霊はそれをお許しになりませんでした(7)。それで、パウロはさらに西側に退いて、トロアスに下って行きました。トロアスは最西端の港町です。福音を伝えに来たのに、わからない力に押されて、これ以上進むことのできない窮地に立たされました。聖霊によって禁じられ(6)、聖霊がお許しにならなかったので(7)、どうすることもできませんでした。福音を伝える時に受ける迫害はつらいものですが、伝える機会さえ失われるなら、さらにつらくなります。しかし、ある夜、パウロは幻を見ました。ひとりのマケドニヤ人が彼の前に立って、『マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください。」と懇願しました(9)。マケドニヤはパウロの計画にはありませんでした。しかし聖霊が、そこに行くようにと、他の道をふさがれました。主はパウロに見えていた道をふさぎ、見えていなかった道を開かれました。窮地に陥ったと思っていた所が、実は、新しい世界に向かう通路でした。
 マケドニヤはギリシャの総本山です。そこの人々はプライドの高い人たちでした。当時、ローマが世界を支配していましたが、ローマの精神的な部分は、ギリシャ人が支配していました。ですから、霊的に助けることはできないように思えます。ところがマケドニヤ人は言います。「私たちを助けてください。」パウロはただちにマケドニヤに出かけることにしました(10)。「ただちに」とは、瞬間的な従順であり、「出かけることにした」とは、積極的な従順です。神様が、マケドニヤの人々に福音を伝えるよう、自分を召されたと確信したからです。彼らは、福音、すなわち、喜びの知らせを聞かなければなりません。彼らには、今、喜びの知らせがありません。外的には豊かであっても、喜べません。知識が豊富でも、喜べません。心配と煩悩が多いからです。「助けてください。」パウロには、自分なりの計画がありましたが、神様の導きに、すぐに従いました。このようにして、福音がヨーロッパにも広がって行きました。


適用:聖霊の導きによって、福音を伝えますか

一言:ただちに日本に渡って行くことにした



2019年 08月 09日 (金)

使徒の働き16:16-40(25)

 占いの霊につかれた一人の奴隷女性を助けたために 、パウロとシラスは捕らえられてしまいました。長官たちはパウロとシラスの着物をはいで、何度もむちで打たせました。そして「奥の牢」、すなわち、地下牢に彼らを入れました。足には、重罪人のように、足かせをかけ、厳重に番をしました。
 パウロとシラスは、どうしたでしょうか。神様に祈りつつ、賛美の歌を歌いました(25)。真夜中に、地下牢から彼らの祈りと賛美が流れ出ていきました。すると、突然、大地震が起こって、獄舎の土台が揺れ動き、とびらが全部あいて、みなの鎖が解けてしまいました(26)。神様は地を揺り動かし、パウロとシラスを閉じ込めている牢の扉を開けられました。このことによって、看守がパウロとシラスの前に駆け込んで来て、震えながらひれ伏しました。パウロは主の御言葉をその人と、その家にいる全ての人に伝えました。その夜、その時間に、看守とその家の者全部がバプテスマを受けました(33)。そして彼の家で宴会が開かれました。彼とその家には、喜びが満ち溢れました。その夜は、看守とその家の者が救われた夜であり、喜びの夜となりました。
 奥の牢での真夜中、パウロとシラスは、心配で不信に陥ってもおかしくないはずでした。ピリピでの御業は失敗したかのように、見えました。しかし、結果を見ずに、先走りをしてはいけません。ピリピ教会はパウロの投獄後に建てられました。神様は、失敗したと思える状況を通して、働かれ、地を動かしてまでも、状況を変えられます。では、どんな姿勢を持たなければなりませんか。「神様に祈りつつ、賛美の歌を歌い」、状況が良くても、悪くても、望み通りになっても、ならなくても、神様に対する信仰と信頼を持ち続けることです。パウロをマケドニヤに呼ばれた方は神様です。伝道が中断され、牢に入れられても、そのことに変わりはありません。神様の主権は、いつも変わらないものです。祈りは、それを確信してささげるものです。賛美は、そのことを通して、 神様をあがめ、感謝して歌うものです。パウロは、現状に対する判断と、今後の結果を神様にゆだね、他の囚人たちに、祈りと賛美を聞かせました。神様の人は、苦難の中でも、他の人に笑いを与えます。苦難の中でも、他の人を慰めます。ピリポ教会は地下の牢獄で建てられました。真夜中に建てられました。


適用:福音を伝えていて、真夜中に奥の牢に入れられたような気分ですか

一言:神様を信じ、祈り、賛美しよう


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