聖書別日ごとの糧   >>   使徒の働き[2019]

2019年 08月 12日 (月)

使徒の働き18:1-11(9)
語り続けなさい

 パウロはアテネを去って、コリントに行きました。コリントは、商業と享楽と偶像崇拝の都市であり、経済的には繁栄していましたが、ひどく腐敗した都市でもありました。そこでは、プリスキラとアクラの夫婦に会いましたが、彼らは、パウロのためには命を投げ出すのも惜しくはないと思うほどに、パウロを愛し、同労しました(ロマ16:4)。ここで、パウロは、アクラと一緒に天幕作りをしましたが、自分で生活費を稼ぎ、自立して福音の御業に仕えました。彼は、福音の専任奉仕者として、他の使徒たちのように生活費の支援を受けることもできましたが、兄弟たちに負担をかけないようにと、昼夜働きながら、福音の御業を担いました(1テサ2:9, 2テサ3:8-9)。パウロの場合と平信徒宣教師・牧者の場合、自立精神という側面からは、共通点がありますが、パウロの場合は、本来教会の支援を必要とする専任の奉仕者であったという点で、違いがあります(1コリ9:1-18)。
 パウロは、マケドニヤから来たシラスとテモテという真実な同労者によって、大きな力を得ました。また、コリントに来た時、イエス・キリストの十字架のほかには何も知らないようにした、と決心しました(1コリ2:1,2)。これらは、パウロにとって、コリントで熱心に福音を証しする原動力となりました。イエスはキリストだ、とはっきり証言した彼の熱心さによって、会堂管理者とそのすべての家族が主を信じ、数多くのコリントの人々も信じ、バプテスマを受ける大きな御業が起きるようになりました。パウロは、反抗して、暴言を吐く者たちに、着物を振り払っては見たものの、迫害に対して恐れが生じました(1コリ2:3)。主は幻の中で、「恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。」と激励されました。主の保護と、主の民がそこに多くいることを確信させ、大胆に福音を証しするように、されました。福音の証人が、黙っているか、あるいは話すかによって、世の中は違ってきます。恐れと沈黙を破り、イエスはキリストである、と証言し、神様の御言葉を伝えなければなりません。


適用:コリントのような世俗都市で必要な御言葉は

一言:イエスはキリストである



2019年 08月 13日 (火)

使徒の働き18:12-28(26)
もっと正確に説明した

 ガリオがアカヤの新しい総督になったAD51年ごろ、ユダヤ人たちがいっせいに立ち上がり、新総督の赴任を契機に、パウロとその一行を取り除こうとしました。ガリオは宗教的な問題に流されるのを嫌い、彼らを法廷から追い出してしまいました。しかし、ユダヤ人たちは会堂管理者ソステネ(1コリ1:1)を捕らえ、法廷の前で打ちたたきました。その時も、ガリオは気にしませんでした。パウロと福音の同労者たちは、ただ福音を伝えるだけで、迫害を受けました。しばらく経って、パウロがコリントを去ってシリヤに行く時、プリスキラとアクラを連れてケンクリヤに行きました。到着後、パウロは覚悟を新たにするために、前に立てた誓願通りに、髪をそりました。エペソについてからは、会堂に入り、ユダヤ人と論じ合って、福音を伝えました。そして、エペソを離れ、アンテオケに行き、ガラテヤとフルギヤの地を順に巡り、全ての弟子を力づけました。パウロは、迫害と政治的な状況に縛られずに、ただ福音を伝えることと、教会を堅固に立てることだけに集中しました。
 アポロというユダヤ人がアレキサンドリヤからエペソに来ましたが、彼は雄弁であり、聖書に通じていました。早くから主の道を学び、イエス様に関することを詳しく人々に教えていましたが、ヨハネのバプテスマだけを知っている状態でした。彼は旧約とイエス様との関連性についてある程度は、知っていたようです。プリスキラとアクラが、彼に、神様の道についてもっと正確に説明すると、彼は、聖書によって、イエス様がキリストであると証言し、群衆の前で、力あるユダヤ人の言葉にも打ち勝つようになりました。聖書とイエス様の関係について、正確に知ると、異端と世に打ち勝つことができます。狡猾な異端は、聖書について大雑把にしか知らないクリスチャンたちをつまずかせ、世は恵みと信仰の弱いクリスチャンを倒します。神様の道をもっと正確に知るためには、聖書を詳しく調べ、イエス様との関連性を研究し、イエス様と深い人格的な出会いを持たなければなりません。


適用:異端と世の議論に打ち勝つ道は何でしょうか

一言:もっと正確に


<<(1)    前のページ(17)    18    次のページ(19)    (28)>>

聖書別日ごとの糧