エペソ人への手紙は、使徒パウロがエペソ教会の聖徒たちに送った手紙です。この手紙で、使徒パウロは、教会の目的と使命が何であるのか、教会のからだであるクリスチャンの生活がどうあるべきかを教えています。さらに進んで、教会を通して人類を救われ、一つになるようにされる神様のご計画について話しています。今日の御言葉は、神様が私たちに与えてくださった祝福がどんなものであるのかを教えてくれます。
　パウロが神様をほめたたえるのは、神様が私たちに霊的祝福をくださったからです。神様の祝福を霊的祝福と表現する理由は何でしょうか。
　第一に、神様の祝福は人によるものでも、物質によるものでもありません。それはたましいの祝福であり、その心に臨むものです。神様の祝福は、人間条件がいくら良くても、得られるものではありません。反面、いくら足りない部分があっても、また罪深い者であっても、イエス様を信じることによって、誰でも受けることができます。そしてイエス様によって、御前に聖なる、傷のない神の子としてくださいます。神さまの家族の一員となり、キリストに似た者となるようにしてくださいました。
　第二に、神様の祝福は永遠です。神様の祝福は天に属するものです。野原の花のようにしおれてしまう世の祝福とは違います。
　神様は、世界の基が据えられる前から、私たちへの霊的祝福を計画されていました。私たちに与えられた恵みの栄光を、賛美せずにはいられません。

適用：あなたは祝福されている者ですか

一言：イエス・キリストによって祝福されています

　今日の御言葉を通して、私たちは神様の計画、すなわち人類の救いに対するその大きな計画を知ることができます。神様は、私たちをどのように救ってくださったのでしょうか。また、その救いの目的は何でしょうか。
　神様は私たちを救うために、ひとり子イエス・キリストを十字架につけられ、犠牲にされました。そして誰でもその血（キリストの十字架の死）による贖いを信じる者には、罪の赦しの恵みをくださいました。このような救いの方法は、神様の知恵です。人は、自分の行ないでは完全になることができず、自分の力では罪から抜け出すことができません。ただ、御子の血による贖いを受けなければなりません。神様が備えられたこの方法の他には、救いの道はありません。これは、また神様のみこころの奥義です。神様は、旧約聖書を通して、血の恵みの救いをかすかに現わされました。ところが、イエス様の血を通して、その計画ははっきりと現れるようになりました。この救いの奥義を私たちに現わされたことに、感謝致します。
　神様が私たちを救われる最終目的は、天にあるものも地にあるものも、いっさいのものが、キリストにあって一つに集められることです。私たちは今、破壊された創造の秩序、崩れた人間関係の中に生きています。人々は制度改善や社会運動などを通して、この問題を解決しようとします。しかし根本的には、人々が悔い改め、イエス様を通して神様と和解しなければ、一つになることはできません。

適用：崩れた人間関係に絶望していますか

一言：イエス・キリストによって回復されます

　今日の御言葉は、 エペソ教会の聖徒たちのための使徒パウロによる祈りです。パウロは特に、知恵と啓示の御霊が与えられるように祈っています。知恵と啓示の御霊とは、世の現実を乗り越え、高い所におられる神様を仰ぎ見る姿勢です。パウロは、知恵と啓示の御霊を通して、彼らが何を見ることを願っているのでしょうか。
　パウロは、エペソ教会の聖徒たちが、知恵と啓示の御霊によって、神様の召されと聖徒たちの受け継ぐものがどれだけ栄光に富んだものか、を知ることを願っています。私たちが、世の朽ちる栄光だけを仰ぎ見るなら、恐れが生じ、結局は虚しさに陥るしかありません。また、世の栄光を得るために、罪深く醜い人生を生きるしかありません。知恵と啓示の御霊によって、私たちを救ってくださった神様の恵みと、その子どもに与えられた永遠の神様の御国を仰ぎ見なければなりません。
　知恵と啓示の御霊によって、私たちが神様を仰ぎ見る時、神様が全能の力によって、私たちの中に働かれることを知るようになります。神様の力は、キリスト・イエスを死者の中からよみがえらせた力です。この力は、今も私たちの中に働いていて、救いに至らせています。この力を体験する者は、絶望と無気力に満ちた世の中で、勝利の人生を生きることができます。

適用：物事が上手くいかず、無気力に生きていますか

一言：知恵と啓示の御霊を受けましょう