聖書別日ごとの糧   >>   伝道者の書[2014]

2014年 03月 20日 (木)

伝道者の書2:1-17
快楽を味わってみることもむなしい

 ソロモンは、知恵が答えを与えることができないと、試験的に快楽を味わってみようとしました。しかしこれも、むなしいことです。彼は、どのようにして心が知恵によって導かれながら、からだはぶどう酒で元気づけようと考え、どれが快楽なのかを知ろうとして、富と栄華を得ようとしました。邸宅を建て、ぶどう酒を設け、男女の奴隷を得ました。牛や羊も多く増やし、銀や金、宝も集めました。歌うたいをつくり、妻と、多くのそばめを手に入れました。彼は、誰よりも多くのものを持っていました。望むものは何でも手に入れ、あらゆる楽しみをしました。しばらくの間は、心に楽しみがありました。しかし、「振り返ってみる」と、すべてがむなしいことでした。多くの物を得て、思う存分楽しんだからと言って、むなしくないのではありません。日の下では、快楽を得るのも、虚しいのです。
 伝道者は今、何が知恵であり、何が愚かなのかを知ろうと労苦しました。しかし、王の座を受け継いだ人ができることは、すでになされた事をするだけです。知恵が愚かさにまさっていることは、光がやみにまさっているもののようです。知恵ある者は目が明るいですが、愚かな者は目が暗いです。しかし、知恵ある者も愚かな物も、同じ結末に行き着きます。知恵ある者も、愚かな者も、いつまでも記憶されることはありません。その死も同じです。それで知恵を持って生きるのも、愚かに生きるのも、むなしいです。「生きること」は風を追うようなものです。快楽を楽しんだり、知恵深く生きたりしても、そのどこにも人生のむなしさを克服する答えはありません。

祈り:主よ!私が楽しむことも、知恵深く生きることも、「むさしさを克服することはできない」と悟らせてください。

一言:快楽も、知恵もむなしい



2014年 03月 21日 (金)

伝道者の書2:18-26
労苦もむなしい

 ソロモンは知恵を捜し求め、快楽だけを楽しみませんでした。彼は多くのことをしました。生涯、夜寝る間もなく、心配し、労苦しました。しかし、この全てのものは、自分の後継ぎに残さなければなりません。ソロモンが労苦した全ての結果を、その後継者が管理するようになります。ソロモンがこのことを悟り、日の下で骨を折ったいっさいの労苦に対して、失望しました。私たちが、その知恵と知識と財産を使って、労苦しても、得たものは労苦していない者に、相続として与えるようになります。しかし、後代の人々は、先輩たちの労苦を知りません。彼らは労苦もせずに得たので、それを浪費してしまいます。それで労苦もむなしいのです。それで、ソロモンはその労苦を思い返して絶望しました。「実に、日の下で骨折ったいっさいの労苦と思い煩いは、人に何になろう。その一生は悲しみであり、その仕事には悩みがあり、その心は夜も休まらない。」生涯、労苦した者に残るのは、失望と悲しみだけでした。人がいくら熱心に生きても、人生のむなしさを克服することはできません。
 人には、食べたり飲んだりし、自分の労苦に満足を見い出すよりほかに、何も良いことがありません。しかし、これは神様の御手から出るものです。神様が喜ばれる者には、知恵と知識と快楽が与えられます。しかし罪人には、労苦が与えられます。神様のみこころにかなう者に渡すため、集め、たくわえられる仕事が与えられます。それで、罪人たちの労苦はむなしいのです。神様が私たちに喜びをお与えにならなければ、全ての労苦はむなしいものになってしまいます。

祈り:主よ!私が、神様が喜びを与えなければ、全ての労苦がむなしいことが分かるように、助けてください。

一言:神様のない労苦は虚しい


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