聖書別日ごとの糧   >>   ローマ[2020]

2020年 02月 10日 (月)

ローマ人ヘの手紙15:1-13(7)
互いに受け入れなさい

 力のある人は力のない人の弱さを担うべきです。担うというのは、忍耐することを意味します。そのためには自分を喜ばせようとする心を捨てなければなりません。強い人は弱い人に対してもどかしさを感じたり、おおらかな人は小心者に対して、はがゆさを感じたりします。弱い人を配慮することは、もどかしく感じたり、気疲れしたりすることでもあります。私たちは、誰にも妨げられることなく、強い信仰と精神の赴くままに行動したくなります。そのようにするなら、気分は爽快かもしれません。しかし、それは結局、自分を喜ばせることになるだけです。その結果、共同体内に葛藤が生じたり傷ついたりする問題が起こります。私たちは一人ひとり、隣人を喜ばせ、その徳を高め、その人の益となるようにすべきです。
 キリストもご自身を喜ばせることをなさいませんでした。ご自身の思いのままになさいませんでした。イエス様は神様の栄光のために私たちを受け入れてくださいました。私たちの代わりにあざけられ、十字架につけられました。そうすることで私たちが救われました。自分を喜ばせないで隣人を喜ばせようとすることは人間的に難しいことです。しかし、イエス様を見上げると忍耐と励ましを受け、希望を持ち続けることができます。ご自身を喜ばせなかったイエス様を模範としてならえば、心を一つにして声を合わせて神様をほめたたえる共同体を作ることができます。イエス様がご覧になる時、私たちはどれだけ受け入れがたい罪深くて弱い者だったのでしょう。キリストがこんな私をも受け入れてくださったのですから、私たちも当然互いに受け入れるべきです。


適用:自分を喜ばせていますか

一言:隣人を喜ばせましょう



2020年 02月 11日 (火)

ローマ人ヘの手紙15:14-33(16)
福音の祭司の務め

 パウロは、まだ会ったこともないローマの聖徒たちに、彼らにもう一度福音を思い起こしてもらいたい熱心から、かなり大胆にローマ人への手紙を書きました。パウロがこれほどまでに熱心なのは、神様からいただいた恵みのゆえです。神様は彼を、異邦人を従順にする祭司の職に任命されました。祭司が神様に受け入れられる供え物をささげるのと同じように、パウロは福音の祭司として異邦人を御霊によって聖なるものとされた、神様に受け入れられる供え物としてささげようとしました。そのために、パウロはローマの聖徒たちのために切に祈り、手紙を書き、彼らのところに行こうとしました。
 パウロは、異邦人を従順にするために、キリストが自分を用いて成し遂げてくださったこと以外は何も話さないと断言しました。それぐらい彼にとって、異邦人を従順にすることはどのようなことよりも大切で、心を弾ませる使命でした。彼は地中海沿岸を回り、キリストの福音をくまなく伝えました。福音がまだ伝えられていない地に足を踏み入れることは危険で大変なことでした。しかし、パウロは他の人が据えた土台の上に建てようとしませんでした。キリストの名がまだ語られていない所に福音を宣べ伝えることを切に望みました。そして、今はローマに行って福音を伝えようとしています。そんなパウロにとって、ローマは終点ではありませんでした。ローマの次は、当時、地の果てと言われていたイスパニアにまで行って、彼らにも福音を宣べ伝えようとしました。


適用:福音の祭司の務めを果たしていますか

一言:まだ語られていない所に福音を


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